長岡京市の森「西山」とは

 長岡京市の西域に位置する西山は、森林面積が約800haあり、長岡京市の約4割を占めています。京都盆地の西を南北に走り、北は愛宕山・嵐山からポンポン山を経て、南の天王山に至る西山連山の一部です。

 古くは広葉樹の薪炭林としての利用が非常に盛んであり、京都市周辺の地域からは「水の無い港」と称されるほど山の仕事にあふれていた時期がありました。また、西山地域の豊かな森林によって育まれた地下水は、今日に至るまで良質な水として知られています。

 戦後は建築用材としての木材需要の拡大とともに人工林の整備拡大を図り、1970年に開催された大阪万国博覧会では日本館の内装材として利用されるヒノキを輩出したとの話もあります。

 さらに、農業や産業に必要な水源のかん養、洪水や土砂災害から市民生活を守る防災的な機能など、西山はわたしたちにさまざまな恩恵をもたらしてくれています。


西山の恩恵~森林の公益的機能~

西山の課題

 たくさんの恵みをもたらしてくれる西山ですが、手入れ不足による森林や竹林の荒廃、放置竹林の拡大、イノシシやシカなどによる獣害、生物多様性の低下、病害虫や自然災害による木々の枯死など、多くの課題があります。

 わたしたちは、豊かな西山を守るために協議を重ね、これらに対する対策を推進しています。